当直明けです。
昨夜は12時に救急車が入り、緊急入院。
85歳女性。高血圧性脳症でした。
かかりつけの患者さんで、私の顔を見るなり安心したのか?
いきなり嘔吐。(私の顔のせいでしょうか?)
3日前に顔を合わせたばかりのご婦人です。
8月中旬にその方のご主人が入院。3日前に退院されてます。
ご主人の病名は、認知症。食欲不振、脱水を伴ってました。
奥様と同じ年齢で、認知症による摂食障害とこの夏の暑さで脱水。
腎機能も悪化しており、一時は危ない状態でした。
点滴をして、最悪の状態を免れましたが、点滴により元気を取り戻すと
点滴自己抜去、危険行為とやりたい放題。やむなく身体拘束同意書を取り付けました。
しかし、病状が安定したものの、食事を摂りません。
検査しようにも高齢、認知症により検査そのものが危険を伴う可能性や
抵抗、従令困難。癌などが例え見つかっても処置無しの可能性を考慮。
積極的に検査・治療は出来ません。
こんな時、医師が興味本位で検査して、新たな事実が判ったとしても・・・。
患者さん本位を心掛けないといけません。勿論、ご家族に相談の上になりますが。
患者さんのご長男と何度か、お話しました。
結論として、食事が摂れないとしても、胃瘻を含め経管栄養は行わず。
病状急変時にも救命処置・延命措置は行わず。
自然の経過で、点滴のみ実施する(中心静脈栄養も行わない)方針になりました。
食事は摂れませんでしたが、認知症による症状が強く、マンツーマンディフェンス状態。
私の顔を見掛けると、「おい、そこのアンちゃん!」といった具合。
腰痛で自宅療養していた奥様が杖歩行が出来るまで回復した事もあり、
病院職員や他入院患者さんにも迷惑が掛かるとご長男からの申し出で、自宅で介護の為
退院されました。
昨日昼間、会計に見えたご長男とお会いし、『突然』についても相談していた矢先です。
昨夜21時に呼吸停止を奥様に発見されたそうです。救急車を呼んだ事により死亡確認。
その後、警察が検死に入ったそうで、奥様も自身の腰痛、ご主人の介護の為、自分の
血圧の薬を内服しない状態があった事で、血圧上昇、嘔吐、救急搬送となりました。
奥様は血圧コントロールにより、本日朝には「お腹空いた!」本日検査し、明日には
無事退院の運びとなります。(お葬式にも参列しないといけませんから!)
先日も、嘱託医をしている施設で、巡視の際に死亡しているのを発見されたケースが
ありました。私と同僚の医師が手分けして週2回の回診に訪れてますが、夜間帯に
救急車を呼んだところ、既に死亡していると判断。同様に警察検死となりました。
基本、救急車は御遺体を運ぶ事をしないのがルールですから、その後の対応として、
救急隊が警察に連絡するのは必然的な事象です。
しかし、高齢者が老衰を含め、突然この世を去る際に、事件性の有無を排除すべく
見ず知らずの警察官達7~8人が来て、御遺体の大後頭孔(首の後ろの部分)に太い針を
刺し、髄液採取し、「血性でないから脳血管障害ではない!」というのは如何なものでしょう?
決して、そんなに長く関わっていた訳ではありませんが、その方の人生の幕引きというものを
考えた時に残念な想いが御座います。
結果、検死が行われますと解剖の有無にかかわらず『死亡診断書』で無く『死体検案書』となります。
話変えます。
23日祝日に長女の成人式の記念写真の前撮りを我が家で行いました。私と家内の両親。
家内の姉、我が家のメンバーで11名でした。小さな写真館で撮影しましたが、11名での撮影は
なかなか無いそうで・・・。
その後、17時半から宴席を設けました。以前、
ブログでもご紹介した宇都宮のイタリアンレストラン『HACHINOJO』さんで、美味しいお料理とワインを堪能しました。
前回は長女の誕生日。今回は長女のお祝いの宴席です。

双方の両親とも、80歳を過ぎ、物忘れや関節痛、生活習慣病等所々に
多少のアブラ切れは生じてますが、お蔭様で皆元気です。
長女の晴れ姿、弟・妹の成長ぶりに驚きと喜びを持ってくれた様子です。
刺激と張りのある生活でまだまだ元気に頑張ってほしいと心から願います。
美味しいお料理、長寿の為には勿論、今宵も『キクイモ』をしっかり摂る事で対応しております。
- 2014/09/27(土) 08:32:03|
- 日々の診療徒然
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