明日退院予定の50代女性がおります。
整形外科疾患により入院しておりましたが、糖尿病があり
インスリン注射をしている事から、内科的管理を担当しました。
2種類の注射を1日4回射ちで、入院時HbA1Cは9.0%血糖値も
250mg/dl前後と不良状態でした。
禁煙の上、食事制限を遵守させました。当初、イライラ感からか
「体重が減らない!」と、愚痴めいた発言多かったように記憶しております。
我慢と頑張りの甲斐があり、約2週間で体重ー3kg。血糖値も120前後に
なりました。合併症検査もしましたが、特に異常認めず安心。
本日、晴れて整形外科より退院許可が出ました。
帰る前に食事療法の継続を指示し、ストレス解消の為にも『キクイモ』について
話しました。すると、大喜び!同室の患者さん達も聞きたいと・・・。
次週9日開催の講演会についても案内しました。
私が愛用するキクイモのサプリメントを御裾分けしました。
小分け分包タイプの10粒入り錠剤ですが、1日10粒と話したところ
1度に摂取した模様で、1時間半程度で低血糖症状が出現してしまいました。
私も慌ててベッドサイドに駆けつけました。
意識障害といった中枢神経症状はありませんが、汗を掻き、経験したことがある
低血糖症状との事。血糖を測定すると95mg/dlでした。
血管注射と経口にてブドウ糖投与し、治まりました。経口だけではキクイモ摂取後の
ブドウ糖吸収が遅れる為、静脈注射を必要とします。
前以て御本人には、「『キクイモ』は副作用も毒性も無いが、低血糖を起さない程度に
血糖値を下げる。インスリンの拮抗ホルモンであるグルカゴンとインスリンの
バランスを整える作用を持つ。ただ、薬を使用しているとその薬の作用により
低血糖が起こる事があるから気を付けて!」と話したばかりです。
これにはご本人、低血糖が起きた事について腹を立てるどころか、私が話した
通りで、効能効果に驚き、希望の光を見たかのように嬉しそうでした。
ただ、低血糖は危険なので徐々にインスリンを減量していきましょう。
本来なら、退院延期としたいところですが、我慢した分、早く退院を希望してます。
退院後も外来に定期的にお越し下さい。
話変わって、65歳以上の高齢者の1日平均歩数は5400歩弱だそうですが、富山市では
平均6300歩と全国平均より1000歩も多いそうです。
これは、ちょっと歩けば市電駅や腰を下ろせるベンチがある広場があるそうです。
市長の「公共交通を軸としたコンパクトな街づくり」『串と団子』政策があるそうです。
串が公共交通で団子は徒歩圏。高齢者の徒歩圏をLRTの低床電車が貫いて走る。
市政で団子に対し手厚いサービスを行い、都心に住む人々の数を増やし
過度の車依存から脱却。ドーナツ化現象を解消。
高齢者対応型の街づくりを行い、介護予防センターなどを設置し、高齢者の住み替えに
繋がり、都心居住者は全人口の1/3だそうだ。終の棲家、老後移住、マルチリハビリテーション
結果として、富山市の老人は死ぬまで歩いて暮らせる状態であるらしい。
素晴らしい行政のアイデアと感心する。
そういえば、わが町宇都宮市にもLRT導入の賛否がしばらく前より聞こえるが、
他の交通機関の利権にも及ぶ話であろうが、上手な棲み分けを熟考して頂き
市民にとって素晴らしい街づくりを優先して頂きたいものであります。
そうすれば、先のドーナツ化現象解消の他、田舎・車移動・渋滞・公害や交通事故といった
図式も変わり、高齢者に優しい住みやすい街に変貌するのではないか?!と感じます。
時代に則した暮らし方が必要でしょうね。
糖尿病患者の医療費も右肩上りに増加してます。合併症医療費も増え、平成20年度に
導入されたメタボ検診の当初の目標は平成27年度には糖尿病患者に掛かる医療費を
25%減少する事でした。今年度ですよ~!
そろそろ『キクイモ』が脚光を浴びるべきタイミングと信じます。
時代に則した療養があるのではないでしょうか!
- 2015/06/03(水) 23:08:20|
- 日々の診療徒然
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