何となく慌ただしい毎日です。
昨日午後は、知人のケアマネさんからの依頼で往診へ。
若年性アルツハイマー病の60代男性宅へお邪魔しました。
面談約束は15時。道に迷い、5分ほど遅刻しました。
7年前に大学病院で診断を受けましたが、御家族の御意向で
その後の通院治療をしておられません。
定年退職し、現在は奥様がお仕事し家計を支えておられるそうです。
歩行も可能ですが、何しろお1人で通院する事自体が困難な様子。
お話を伺う中で、「一人で近所で買い物してるよ!」とご本人は
お話されましたが、奥様によると2年位前の話だそうです。
認知症評価の為、長谷川式知能評価スケールを実施したところ、3点でした。
これには奥様も7年前と比べて・・・。とショックだった御様子です。
ご出身が日光だそうで、私と同郷で話は盛り上がりました。
娘さんが私の実家のすぐ近くの幼稚園に通ったとか、私が兄の様に
慕った、近所で面倒をみてくれた方と同じ職場だったり。
大いに話は盛り上がりました。
雨が降り始め、道路の混雑もあり、少々慌てた為、名刺を忘れてしまい
初めての御挨拶なのに大変失礼しました。
聴診器が無ければ医師には見えない風貌ですから・・・・。
御家族としては、自宅で家族でゆっくりと余生を過ごしたい。
過剰な医療は望まない方針だそうです。
ただ、日中一人で留守番するのに、御本人から「寂しい」の言葉があり、
通所等の介護保険サービス利用を検討されたそうです。
ただ日頃、かかりつけ医不在の為、主治医の意見書作成が必要となり、
私の知人から要請を受けました。
社会資源を活用する為に、御家族の介護負担軽減の為にも「喜んで!」
出向いた訳です。
又、何か必要であれば、同郷のよしみで喜んで馳せ参じます。
『看取り』の講演を準備しておりますと、国が推し進めようとする政策ですが、
未だ未だ準備が整っていない状況を感じます。
各地域で創意工夫を多くの職種が尽力している事が判ります。
訪問看護ステーション事業所数が多い地域程『看取り』件数も多い様子です。
その点、我が栃木県は全国的にも未だ少なく、『看取り』についても遅れている
印象です。(昨年1年間で事業所数は飛躍的に伸びているそうですが・・・)
医療連携という点でも十分な体制で無いと感じております。特に私の故郷においては
体制作りが急務と感じます。
その口火を切るべく、沢山の有志を巻き込みながら、
頑張って自分自身も勉強していこうと思います。
故郷の健康都市作りの為、『キクイモ』のみならず、
現場の実戦部隊として取り組みましょう!
- 2015/08/26(水) 20:01:13|
- 日々の診療徒然
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0